06th 9月 2010

『中小企業経営承継円滑化法』とは?

『中小企業経営承継円滑化法』というのをご存知でしょうか?
簡単にご紹介すると、中小企業の事業承継を促進するための法律ということになります。地方経済を支える中小零細企業が世代交代する際に、事業継続を条件として様々な税制優遇を受けることが出来るというものです。

正式名称は、『中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律』(平成20年10月1日施行)といいます。『非上場株式等に係る贈与税及び相続税の納税猶予制度』の内容を踏まえて、平成21年4月1日に本施行規則が改正されています。この「非上場株式等に係る贈与税及び相続税の納税猶予制度」について簡単にご紹介しておきましょう。

中小企業の事業承継を支援するために「経営承継円滑化法」が平成20年10月1日に施行されましたが、、税制面からの措置として、平成21年度の税制改正において「非上場株式等についての贈与税の納税猶予制度」および「非上場株式等についての相続税の納税猶予制度」が創設されました。

これらの制度により、一定の条件に該当する後継者が引き続き事業を継続する場合には、贈与・相続等により取得した議決権株式等に係る贈与税・相続税の大部分の納税が猶予されます。ただし、この措置はあくまでも「納税猶予」であり、事業継続要件等一定の要件を満たさなくなった場合には、納税猶予が取消され、納税猶予税額の全額を利子税とともに納める必要があります。

しかし、後継者が死亡するまで対象株式を保有し続けた場合などは、猶予税額は全額免除されます。この「非上場株式等に係る贈与税及び相続税の納税猶予制度」の恩恵を受けるためには、慎重な判断が必要となります。

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18th 8月 2010

自社株に係わる納税猶予制度

地域経済と雇用を支える中小企業の事業活動の継続を目的とした『自社株の納税猶予制度(平成20年10月1日~)』について簡単にまとめていくことにしましょう。

この納税猶予制度は、経営を承継する相続人が相続等により取得した特例適用株式等(自社株の発行済株式総数の2/3までの部分)の80%部分にかかる相続税の納税の猶予、相続人が納税猶予の対象株式を死亡の時まで保有し続けた場合など一定の場合には、納付が免除される制度です。

この納税猶予制度が対象となる会社は、◆中小企業基本法の中小企業であること、◆非上場会社であること、◆資産管理会社ではないことが基本条件となります。

資産管理会社とは、事業実体が無く、有価証券、不動産、現預金等の合計額が総資産額の70%を占める会社及びこれらの運用収入の合計額が総収入金額の75%以上を占める会社のことを指します。(持株会社とか、ホールディング会社などが該当します。)

自社株の納税猶予の対象となる被相続人(死亡した人)の要件は、会社の代表者であったこと、被相続人と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超の株式を保有し、さらに同族内で筆頭株主であった場合が対象となります。

自社株の納税猶予の対象となる相続人(承継者)の要件は、会社の代表者であること、被相続人の親族であること、相続人と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超の株式を保有し、さらに同族内で筆頭株主となる場合が対象となります。

相続税の申告期限から5年間は、代表者であること、特例適用株式等を継続保有していることが納税猶予制度の適用条件となります。

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05th 7月 2010

消費税が払えない?!

参議院選挙が近づいていますね。各政党はマニフェストを掲げて支持拡大に躍起ですが、景気回復を謳いながら消費税は10%に引き上げ検討するという政権与党の主張は矛盾を覚えます。財政再建のために増税が必要なのはわかりますが、法人税減税と消費税増税を同時にすすめるのは無理があるのでは?

景気回復基調にあると言われる日本経済ですが、一部の大企業だけが潤って中小零細企業が取り残されているのが現状ではないでしょうか。

そんな中小零細企業の頭痛の種が消費税の納税です。
そもそも消費税は消費者から預かった税金なので、きちんと国に納税するのが筋ですが、この不景気で運転資金もままならず消費税を納めるのが難しい中小零細企業が増えているそうです。

[消費税の納税猶予とは?]
消費税は消費者から預かった税金なので消費税の納税を免除してもらえるということはありません。しかし、納税が難しい状況に陥った会社から税金をむしりとるようなことはありません。きちんと、理由と状況を説明すれば納税を猶予してもらえることもあります。

何も言わずに黙って納税を滞らせれば『滞納』ということになりますが、理由を説明して相談すれば一定期間の猶予や『分納』といった方法での納税を認めてくれる場合があります。税務署の担当者に相談してみるといいでしょう。

””無い袖は振れない”という態度では上手く話が進まないかもしれませんが、必ず支払うから何とかしてもらえないかと訴えればなんとかなると思いますよ!

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16th 6月 2010

納税猶予に関するニュースより

宮崎県で発生した口蹄疫は、国産牛業界に未曾有の被害をもたらしています。
一度は収束しかけたようですが、先日都城市で新たに感染牛が確認されたことで隣接する鹿児島県でも対策が実施されています。しかし、口蹄疫の影響は隣接県だけに留まらず、全国の畜産農家が経済的な影響を受けています。今回はこの問題に関して”納税猶予”という形で支援しようとする自治体を報じたニュースをご紹介しましょう。

『口蹄疫:畜産農家に納税猶予 事業税など最長1年--県 /熊本』
(毎日新聞|2010年5月22日地方版より引用)
宮崎県で相次ぐ口蹄疫(こうていえき)で、牛、豚が出荷できないなど農家の経済的打撃が大きいことから、県は影響を受けた酪農・畜産農家を対象に、県税の納税猶予や分割納付に応じる。

地方税法で災害時に猶予ができると定めていることに基づく措置。対象は移動・搬出制限区域内の農家と、市場の開催延期で家畜を出荷できず大きな損害が出ている農家で、事業税、自動車税などの県税を最長1年間猶予する。~(以下省略)
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納税猶予はあくまでも猶予であって、税金が免除されるわけではありません。1年間納税を猶予するのであって、来年はことその分と来年の分の2年分の税金を納めなくてはならないのです。しかし、経済的打撃が大きいことから分割納付などの措置も可能とのこと。後々、税務調査の徹底対策が必要になるかもしれませんが・・・。

宮崎県には全国から寄付が集まっているとも聞きます。同様に全国の畜産農家にも寄付が集まるようだといいですね。

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11th 5月 2010

相続税の基本知識

相続税の納税猶予について考える際に、まずは相続税の歴史について紐解いてみましょう。そもそも親子間で財産を相続する際に国が税金をかけるのは何故なのでしょうか。

日本における相続税の歴史ですが、今から100年ほど前(明治後期)に制定されたそうです。相続税が制定されるきっかけになったのは、日露戦争の戦費調達が目的だったともいわれています。現在の相続税は、昭和25年に制定された相続税法で規定されていますが、その目的は戦争のための戦費調達ではありません。戦後日本は憲法によって戦争放棄を宣言していますから、相続税が残されたのは別の意味があったと考えられます。

現在の相続税は、「富の再分配」という基本思想があると言われており、以下の考え方がこめられているとされます。
(多分に後付けの理由のような気もしますが、国に都合のいい既得権は温存されるのが常です。。。)

<1.>封建化の阻止
封建制度の本質は「世襲」であるといわれますが、相続税により財産を削ぎ、富の蓄積そして富の蓄積により発生する身分階級の固定化(封建化)を防ぐ。

<2.>遺産税
人は死ぬときに、生前に築いた財産を社会に還元すべきであるとの考え方。

<3.>遺産取得税
相続という偶然の事象による財産の取得を抑制すべきであるとの考え方。労働収入や投資収入などの他の経済収入に比べて遺産収入は経済活動に対する報酬が皆無に等しいことから、経済の効率から考えてその税率は高く設定すべきであるとの考え方。

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06th 4月 2010

新年度がスタートしました!

学生の皆さんは今日明日が新学期のスタートという方が多いと思います。新たに進学された方、就活なさっている方、今年度も頑張ってください。社会人の方は既に新年度スタートということで、新たな気持で過ごされていることと思いますが、景気が回復するまでは頑張るしかありません。

さて、簡単に当サイトのご紹介している『相続税納税猶予制度』について簡単にまとめておきましょう。

この制度は、農家が相続税の支払いのために農地を部分的に手放すなど細分化されることを防ぎ、農業経営の維持を図るために創設されました。具体的には、相続人が農業を継続することを条件に、20年間は農地評価額のうち農業投資価格を上回る部分にかかわる相続税の納税を猶予し、一定の条件を満たすと納税が免除されるというものです。納税猶予制度の適用を受けている「特例農地」の面積の20%超を譲渡転用したり、農業経営を辞めると猶予は停止されてしまいます。

[相続税の免除]
納税猶予を受けた相続税は、次のいずれか早い事実があった日をもって免除されます。
(1.)農業相続人が死亡した場合には、その死亡の日
(2.)農業相続人が、その農地等について贈与税の納税猶予が認められる生前一括贈与をした場合には、原則としてその贈与があった日
(3.)相続税の申告期限後20年間農業を継続した場合には、その20年目の日(農地等に都市営農農地等が含まれている場合を除く)

[納税猶予の打ち切り]
納税猶予を受けた相続税について、免除になる以前に相続人が農業経営を廃止したり、適用農地等について譲渡、贈与、転用、または賃借権の設定をした場合等には納税猶予が打ち切られます。

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04th 3月 2010

閑話休題~税の三原則

確定申告は今月15日までです。来週は税務署も混むかもしれないので、出来れば明日、申告を済ましてしまいましょう。

さて、この時期は1年の中でも最も税金に関する意識が高まる時期ですが、『税の三原則』についてご紹介しておきましょう。年金、医療などの社会保障・福祉や、水道、道路などの社会資本整備、教育や警察、消防、防衛といった公的サービスは、私たちの暮らしに欠かせないものです。しかし、それには費用がかかります。税は、このような公的サービスの費用を賄うもので広く公平に分かち合うことが必要であり、まさに、「社会の会費」であると言えるでしょう。

[税の三原則]
「公平・中立・簡素」であることが税制を構築するうえでの基本原則です。

◆公平の原則
経済力が同等の人には同等の負担を求める「水平的公平」と、経済力のある人にはより大きな負担を求める「垂直的公平」があります。さらに、近年では「世代間の公平」が一層重要となっています。少子高齢社会においては、人数割合の少ない勤労世代に負担が集中する恐れがあり、経済社会に悪影響を招く恐れもあります。

◆中立の原則
税制が個人の選択や企業の経済活動に強い影響を与えないようにするのが、中立の原則です。

◆簡素の原則
税制の仕組みをできるだけ簡素にし、納税者に理解しやすくするのが、簡素の原則です。

税制は、公的サービスの財源調達機能を十分に果たした上で、社会の活力や経済の発展の妨げとならないよう、社会・経済と調和したものであることが必要です。今後は消費税増税に関してもしっかりとした議論が必要となると思います。

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04th 2月 2010

農地等を相続した場合の納税猶予

今日、2月4日は立春。立春は冬と春の分かれる節目の日である「節分」の翌日で「寒さがあけて春に入る日」いわば春の初日です。しかし、まだまだ世の中は真冬といった感じですね。風邪など引かないように気をつけてください。

早速ですが、今回は、農業相続人が農地などを相続した場合の納税猶予についてみていきましょう。

納税猶予制度では、農地等を相続した相続人が農業を継続する場合には、農地等の価格のうち農業投資価格を超える部分に対応する相続税については、一定の要件のもとに納税猶予期限までその納税が猶予されるとともに、納税猶予期限まで納税が猶予された相続税は原則として免除されるという制度となっています。

上記の中の『納税猶予期限』は、以下のうちいずれかの一番早い日になります。
(1.)農業相続人が死亡した場合には、その死亡の日
(2.)農業相続人が、その農地等について贈与税の納税猶予が認められる生前一括贈与をした場合には、原則としてその贈与があった日
(3.)相続税の申告期限後20年間農業を継続した場合には、その20年目の日(農地等に都市営農農地等が含まれている場合を除く)

上記の納税猶予の適用を受けることが可能な人は、次の要件に該当することについて農業委員会が証明した被相続人の相続人に限られます。
(1.)被相続人は、死亡の日まで農業経営を行っていた人または農地等の生前一括贈与をした人
(2.)農業相続人は、被相続人から相続又は遺贈により取得した農地等について、相続税の申告期限までに農業経営を開始し、その後引き続き農業経営を行うと認められる人(第二次相続人を含む)、又は被相続人から生前に農地等の生前一括贈与を受けた人です。

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07th 1月 2010

災害被災者の納税猶予について

新年明けましておめでとうございます。今年はなんとか良い年になるといいですね。
さて1月といえば忘れられないことがあります。1995年の1月17日の阪神淡路大震災です。既に15年が経ちましたが、今でも忘れることは出来ません。今回は納税猶予制度として、「災害」に遭った場合を詳しく見ていきましょう。

納税者が災害によって被害を受けた場合、いくつかの定められた国税について納税の猶予を受けることが可能です。この制度は、(1.)災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予、(2.)災害等を受けたことにより納付が困難な場合の納税の猶予の2つがあります。

(1.)災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予
災害により全積極財産の概ね「20%以上」の損失を受けた場合が「相当な損失」と認定され、納税の猶予が受けられます。納税の猶予期間は、損失の程度により、納期限から1年以内となります。また、この納税の猶予を受けるためには、災害のやんだ日から2ヵ月以内に、「納税の猶予申請書」及び「被災明細書」を提出する必要があります。

(2.)災害等を受けたことにより納付が困難な場合の納税の猶予
「災害その他やむを得ない理由」に基づき、国税を一時に納付することが出来ないと認められる場合には、税務署長に申請をすることにより、納税の猶予を受けることができます。

納税の猶予期間は、原則として1年以内ですが、猶予の期間内に納付ができないやむを得ない理由がある場合は、既に認められている猶予期間と合わせて2年を超えない期間内で、申請により納税の猶予期間の延長を受けることが可能です。

従って、同一の災害を理由として、(1.)災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予と(2.)災害等を受けたことにより納付が困難な場合の納税の猶予及びその猶予期限の延長により、合わせて最長3年間の納税の猶予を受けることができます。

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04th 12月 2009

納税猶予の選択肢とは?

家族経営の中小企業の社長が亡くなった場合、事業を続けるかたたんでしまうか。
事業の継続は2代目が担うことが多いのですが、その際に問題になるのが相続税です。相続税の扱いについていくつか選択肢をご紹介しましょう。

<納税猶予を受ける>
納税猶予を受ける場合、会社存続、事業継続が必要条件となります。納税猶予は要件が満たされなくなった際には、猶予期間の利子税とともに納税となります。

<会社を売却する>
相続した自社株を他の会社に買取ってもらう方法です。M&Aにより会社を売却するケースも最近は増えてきています。相続財産を現金化し、相続税を納税します。会社は自分の手から離れます。

<延納や融資を受けて納税する方法>
納税猶予を受けずに、別の方法で納税資金を捻出をする方法。

<自社株を会社に買ってもらう>
相続した自社株を自分の会社に買い取ってもらうい、相続税の納税資金に充てます。会社は自分の手からは離れませんが、会社におきましては買取資金が必要となってきます。

<物納の手段>
相続をした自社株を物納する方法。物納の要件が最近は非常に厳しくなってはいますが、できる可能性は十分にあります。この場合だと、税金は譲渡に関するものはかかりません。ただし、自社株を買い戻すことが要件であるために、発行法人を含む買戻しをする人に相当の資金が必要になってきます。物納を受けた国が売却して歳入にするためなのです。自社株は特定の人にしか売ることができないために、買戻しをすることが要件となってきます。

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